【石川・加賀温泉郷】山代温泉で癒しの湯めぐりとレトロ街歩き旅

石川県加賀市にある「山代温泉（やましろおんせん）」は、1300年もの歴史を誇る北陸屈指の名湯。

加賀温泉郷の中でも特に情緒あふれる温泉街として知られ、古い旅館や足湯、カフェなどが立ち並びます。

文人たちにも愛された温泉地で、明治時代には北大路魯山人が滞在したことでも有名です。

今回はそんな山代温泉を、気軽に散策できる半日モデルコースで紹介します。

山代温泉を楽しむ半日モデルコース

山代温泉は街全体がコンパクトにまとまっており、徒歩でぐるっと回れるのが魅力。

温泉もグルメもアートも、1日でたっぷり味わえる癒しの温泉地です。

山代温泉の中心「総湯」と「古総湯」

● 総湯：地元の人にも愛される共同浴場

山代温泉のシンボル的存在が、この「総湯（そうゆ）」。誰でも気軽に利用できる共同浴場で、 湯は源泉かけ流しの天然温泉。

無色透明で柔らかく、湯上がりはしっとりと肌が潤うのが特徴です。

朝から営業しており、観光前の「朝風呂スタート」にもぴったりです。

● 古総湯：明治時代の姿を再現した文化的温泉

隣接する「古総湯（こそうゆ）」は、明治時代の総湯を復元した歴史的な建物。

ステンドグラスや九谷焼のタイルが美しく、まるで美術館のような雰囲気。

浴槽に洗い場がない「昔ながらの入浴スタイル」も体験できます。

観光客からは「非日常感がある」「湯の香りが心地よい」と評判です。

温泉街を彩るレトロカフェ＆ランチスポット

● はづちを茶店

山代温泉の中心にある人気の茶店。

九谷焼の器で提供される抹茶や甘味が楽しめます。

建物は伝統的な町屋造りで、どこか懐かしい雰囲気。

「加賀棒茶を使ったスイーツ」や「手作りぜんざい」は観光客にも大好評。

● ゆげ街道の散策もおすすめ

総湯を中心に伸びる「ゆげ街道」は、カフェ・ギャラリー・お土産店が並ぶメインストリート。

石畳の路地やレトロな建物が続き、カメラ片手に歩くだけでも楽しいエリアです。

● 食事処 一井庵（いちいあん）

ランチには、加賀野菜や地元の旬の食材を使った和食が人気。

特に「治部煮（じぶに）」は石川県の郷土料理で、鴨肉と小麦粉を使ったとろみのある優しい味わいです。

九谷焼と芸術の街・山代を感じる

● 九谷焼窯跡展示館

山代温泉は九谷焼発祥の地のひとつ。

展示館では、江戸時代の窯跡や古九谷の作品を見学できます。

陶芸体験ができる工房もあり、自分だけの九谷焼を作ることも可能です。

● 魯山人寓居跡「いろは草庵」

芸術家・北大路魯山人が若き日に滞在した建物を復元した施設。

書や陶芸作品の展示のほか、魯山人が愛した山代の風情を感じられる静かな空間です。

宿泊もおすすめ！癒しの温泉宿でゆったり滞在

● 著名人にも愛された老舗宿

山代温泉には、歴史ある旅館が点在しています。

たとえば「瑠璃光（るりこう）」や「葉渡莉（はとり）」は、上質なサービスと美しい庭園で人気。

また、昔ながらの旅館街にある「古香里庵（こかりあん）」などは、静けさと温泉情緒を満喫できます。

● 一人旅・日帰りでも楽しめる

宿泊しなくても、日帰り温泉利用が可能な施設も多数。

「山下家」や「ゆのくに天祥」では、入浴のみの利用もOKです。

観光のコツ＆おすすめシーズン

● ベストシーズン

春（4〜5月）と秋（10〜11月）は特におすすめ。

桜や紅葉に彩られる温泉街は格別の風情があります。

冬は雪見風呂が人気で、静かな湯のまちの雰囲気を楽しめます。

● アクセス

• JR加賀温泉駅からバスで約10分（「山代温泉東口」下車）
• 北陸新幹線「加賀温泉駅」開業で東京からのアクセスも向上（2024年〜）
• 車なら北陸自動車道「片山津IC」から約20分

● 周辺観光スポット

• 山中温泉：鶴仙渓の遊歩道が人気（車で15分）
• 片山津温泉：柴山潟の噴水と夕景が美しい（車で20分）
• 加賀フルーツランド：季節の果物狩り体験

まとめ：山代温泉は“文化と癒し”が共存する大人の温泉地

山代温泉は、ただ温泉に浸かるだけでなく、九谷焼や茶屋街など文化的な要素も楽しめる場所。

古き良き温泉街の雰囲気に包まれながら、ゆったりとした時間を過ごせます。

総湯で湯に癒され、古総湯で歴史を感じ、ゆげ街道で味わう。

そんな“心と体がほぐれる旅”を、ぜひ山代温泉で体験してみてください。